105人が本棚に入れています
本棚に追加
杏門の話を誰かにすると
「行きたい!
連れてってよ!」とたいがい言われる。
“杏門”と言うオカマのショーパブが、立川の南口にあるのは、行った事のない人にも知られていて、一度は行ってみたいと、思って居るらしい。
で‥別の人達と、また行く事になったのが……7月7日。
杏門は七夕の特別イベント“ゆかた祭り”とかで、スタッフもお客もゆかたを着てた。
私なんかそんな事知らないからさ~、普段通りで行ったのよ。
いつもより料金も高かったね~。
混んでいるのは、イヤだな~と思ったけど‥
その割じゃなかったかな?
また、レモンが来た。
このオカマ、私がレモンのファンだとでも思ってんのか‥
違うぞ!
次は誰が来るかなあ?とキョロキョロしてたら、白地に竜の絵がらの浴衣を着た、あのキレイな男の子が目の前を通った。
ちょっと行って、ボーっと立ってる。
目が合った!
“おいで・おいで”してみる。
来た。
ヨッシャ!!
5人で行ってたから‥6人掛けのテーブルは、私の隣が1席空いていた。
ラッキー!!
で‥イスをポンポンたたいて、座るように合図したら、
来た来た。
「いらっしゃいませ。
こんばんは」だってよ。
初めて声を聞いたわ。
何か、意外に男っぽいぞ!
ジャニーズ系だから、もっと甲高い声を出すのかと思ってたけど……
いや!考えつかなかったなぁ。
男っぽい!
名刺をくれた。
“赤星龍彦”
初めて、やっと、名前を知ったね。
「本名なの?」
「そうですよ」
「へえ~、すごいね。
芸名みたいだね」
「そうですか?」
そうだよ!本当に本名かい??
「男の子も男の人が好きなの?」
「いいえ、男の子はノーマルですよ」
いろいろ話したけど、舞い上がっちゃって何をしゃべったんだか、覚えてない。
ドキドキドキドキって、心臓が口から飛び出しそうだったなぁ~。
「じゃあ、ごゆっくり…」って、10分くらい居て、他のテーブルに行った時は、ほっとしたよ。
50センチくらいの至近距離で、じっくり見たよ。
遠目で見た時から、実は一目惚れだったんだわ。
可愛い!キュート!もうクラクラよ。
目が点。
(杏樹)
最初のコメントを投稿しよう!