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「ミチル」
「うーっばかーっ」
まるで小さな子供をあやすかのようにあたしの頭をなでまわした。が、次第に髪がぐちゃぐちゃになるぐらいゴシゴシと少し痛いぐらいに。それでもやっぱり嬉しくてさらにケイゴの服のシミが広がっていく。もう、やめて、泣きたくないの。ケイゴのバカやろー。
「ミチルのばーか」
「なっ…!」
え、なに言い出すのこの人。今あたし泣いてるよね?泣いてる人に、しかも彼女ですけどバカってひどくないですか。
「…ミチルの口癖が移った」
「意味わかんないし」
「なあ、ミチル」
「もうっ…あたしの話を聞いてよっ」
「いつも聞いてる。俺はミチルの話しかきかないし、ミチルだけを見てるよ。」
「………うっー」
「よしよし」
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