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ある日の休み時間、
「綾瀬君、先生が呼んでるよ」
と、クラスメイトの女子に声をかけられた。
「誰?」
「遠藤先生。第二講義室だって」
僕はクラスでも目立たないほうだ。
成績は中の上、容姿は並み、運動はどちらかといえばできないほう。
もっとも、成績に関してはうちが県内有数の進学校だという点を加味すればいいほうかもしれないが。
趣味は読書。
クラスの友達とつるむよりも自分の机で静かに本を読んで過ごすことが多かった。
そんなだったので、僕が個人的に呼ばれることは滅多にない。
だが、遠藤先生なら話は別だ。
彼女にわかった、と応じて僕は第二講義室へと向かった。
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