第二部・英雄

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フォルメント:「?」 ゼファル:「…此処で話すのはアレだから…俺の部屋に行こうか」 ゼファルはそういって十真とフォルメントを自分の部屋に連れていく。 通路の至る所にある光りの壁に入っていく。 < ゼファルの部屋 > 間取りは十真と変わらなかったが、内部が変わっていた。 入ってすぐに出迎えてくれたのは、シンザスが望遠でティニーを隠し撮りした写真が魔法で引き伸ばされた状態で壁にポスターとして貼られ、ゼファルのベッドの近くには『筋トレグッズ』がゴツゴツと置かれてあった。 ゼファル:「自由な場所に座ってくれて構わないよ」 ゼファルは驚く二人を他所に、ドスンと座る。 十真:「あれ?、シンザスは??」 ゼファル:「シンザスはティニーのところだよ。…クレイがああなったら必ず慰めに行くっていうか…」 ゼファルが苦笑しながら微笑む。 十真:「その様子じゃ…あの集団とクレイフィンは長いんだ?」 ゼファル:「………」 ゼファルは無言になる。 フォルメント:「トオマ、あのね…ポアスティング族って元々…『ああいう』習性を持つ種族なのよ」 十真:「一一『ああいう』って?」 フォルメントは十真に『集団で生活する習慣を持つ種族』と説明する。 彼女達にとってポアスティング族は女尊男卑な世界。強さがその人の地位みたいな存在になることも説明した。 十真:「集団で生活…?女尊男卑…?なんかクレイフィンと…あまり関係ないような…?」 ゼファル:「一一クレイはティニーのパートナーとなり、俺やシンザスと出会っ一一いや、ティニーとシンザスの関係を知った。彼女はティニーの為に同族のもとを去ったと言ってもいいかもしれない」 十真:「…どうしてそれだけで同族のもと去らなきゃならなかったんだ?」 フォルメントは俯いたまま十真に言う。 フォルメント:「ティニーやシンザスの関係が原因といってもね…ゼファルの種族がウルフハウンド族っていうのがいけなかったのよ」 十真:「…え?」 フォルメント:「クレイは二人の妖精の為に同族の目を盗んで会ったとしても、『狼臭さ』は隠せないのよ」 ゼファルは再び苦笑する。
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