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ラーシャの怒りがおさまる兆しは全く見えなかった。
困っていたのを見たラスカはラーシャに言う。
ラスカ:「言い争っても無意味だ。私は自分の身を潔白するために貴女と戦おう一一貴女が勝てば私の罪を認め、私が勝てば貴女は諦めなさい」
ラーシャ:「!!!、望むところよっ。どちらが勝っても、グラントは渡さないわよっ」
ラーシャはそういってグラントの尻尾を掴みあげて去っていく。
グラント:「ぉ、おぃっ…オレの尻尾っ、尻尾がもげるっ」
クレーと呼ばれた男はキリッとグラントを睨んでいた。
クレー:「ラスカさんが出るから僕もっ」
クレーはそう叫ぶが返事はなかった。
十真:「あれ?、新しいポアスティング族の男の出現でザイル族の女が…」
シンザスはクレイフィンを見る。
シンザス:「クレイ、どうなってるんだ?」
クレイフィン:「ラスカ…いや、ポアスティング族の女が自分の身を潔白するためにザイル族の女と戦うことになったみたいだ」
それを聞いた十真とシンザスがニタリと笑う。
十真:「対戦…見たいかも」
シンザス:「オレもオレ」
ゼファルは顎(あご)に触れる。
ゼファル:「あの二人…中級者か?、見るには楽しいんじゃないかな?」
ゼファルはフォルメントを見る。
フォルメント:「ぅ…何よ…」
ゼファルの笑顔にフォルメントは赤くなる。
クレイフィン:「…ティニー、私も見たいぞ」
クレイフィンのその言葉にシンザスの同行が決まり、ゼファルも自動的に付き合うことになる。
十真やフォルメントもまた、孤独よりも付き合うことを選ぶ。
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