第二章

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十真(とおま)はラスカとラーシャの対戦を見て、フォルメント達と共に眠らない溜まり場(レスト・センター)へと向かっていた。 フォルメント:「(…トオマ、勉強になったかしら?)」 十真はフォルメントを見た。 十真:「(ああ。…魔法の発動に悩んでたことが恥ずかしいって思えたよ)」 十真はそういって苦笑する。 フォルメント:「(そんなことないわよ。トオマが悩んでたことは誰しもが必ずしも通るものだから…恥ずかしくはないわ)」 十真:「(そうかな…)」 フォルメントは頷く。 フォルメント:「(そうよ。それにね、ゼファルだってまだ武器を持っていないから…彼もまた今回の対戦は勉強になったんじゃないかしら?)」 十真はフォルメントの言葉にゼファルを見る。 ゼファル:「…ん、どうかした?」 ゼファルは十真を見て微笑む。 十真:「…なぁ…ゼファルって…今回の対戦、為になったりした…?」 十真の言葉にゼファルの他、シンザスやティニー…クレイフィンも彼を見つめていた。 ゼファルは少しだけ考えると、十真に言う。 ゼファル:「俺はそう思うよ。だって…見たのと見ていないのが全く違うことのように、参戦した相手の戦略は自分の手の一つとして考えて使えるわけだしね」 十真:「ふーん?…相手が自分が持ってない武器を持ってても?」 ゼファル:「…あ」 ゼファルは十真の言葉に頭を掻く。 シンザス:「トオマ、相手の戦略をそのまま使うことが出来なくても、イメージトレーニングとして利用することは可能だぜ?」 十真はシンザスを見る。 フォルメント:「イメージトレーニングの重要性はまだ…トオマには少し早い…かも?」 フォルメントの言葉に十真がピクリと反応をする。 十真:「そんなことないって。俺だってかっこよく…土人形をずばしぃっとクレイフィンみたくやっつけてやるって一一頭の中でな」 最後の言葉にフォルメント達は思わず笑ってしまう。
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