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ｸﾚｲﾌｨﾝ：｢その反応は一一対戦の依頼か？｣
ﾌｫﾙﾒﾝﾄとｼﾝｻﾞｽは小さく頷く。
それを見た十真(とおま)とゼファルの表情が固まる。
十真：｢ぇっ！？…対戦かぁ…久しぶりな気がする｣
ﾌｫﾙﾒﾝﾄ：｢ﾌﾌﾌ…そうね｣
ｾﾞﾌｧﾙ：｢うっわ…対戦…本当？｣
ゼファルは少し嬉しそうな十真と違って、憂鬱そうに俯(うつむ)く。
それを見たｼﾝｻﾞｽは呆れ返る。
ｼﾝｻﾞｽ：｢ったく…今度こそ、１勝しろよな？いっつも…良いところで寸留めで棄権しやがって｣
ｼﾝｻﾞｽはギロリとゼファルを睨む。
ｾﾞﾌｧﾙ：｢ぅ…だって…｣
ゼファルが困っていると、十真はニタリと笑う。
十真：｢今度の対戦…お互いに勝とうな？…二人で早くｸﾚｲﾌｨﾝと同格の中級に追い付こうな｣
十真はゼファルに手を差し出す。
ｾﾞﾌｧﾙ：｢ぅっ…トオマ…｣
ゼファルは困ったようにﾌｫﾙﾒﾝﾄ、ｼﾝｻﾞｽを見た。
ﾌｫﾙﾒﾝﾄとｼﾝｻﾞｽはニコニコニタニタと笑っていた。
ｸﾚｲﾌｨﾝ：｢早く来い、ゼファル。昇格したらｼﾝｻﾞｽが望んだ通りに性根を叩きなおしてやる｣
ｸﾚｲﾌｨﾝは楽しそうに笑う。ﾃｨﾆｰはそんな彼女を見て自然と笑顔になる。
ﾃｨﾆｰの笑顔を見たｼﾝｻﾞｽはゼファルをつっつく。
ｼﾝｻﾞｽ：｢…頑張れよなー｣
ｾﾞﾌｧﾙ：｢ん？｣
ゼファルはいつもより優しいつっつきに疑問に思いながら彼を見ると、ﾃｨﾆｰの笑顔を見て恥ずかしそうに顔を背けながら自分をつっついていた。
ゼファルは小さなため息を吐く。
ｾﾞﾌｧﾙ：｢はいはい…トオマが仲間に加わったことだし…俺も追い越されないように頑張らなくちゃっね！｣
十真はその言葉を聞いて、ゼファルに｢ﾁｯﾁｯﾁ｣と人差し指を立てて左右に振る。
十真：｢魔法を覚えた俺に死角はないぜ？…とっとと階級なしから初級になって…中級もあっという間に一一な？｣
ｼﾝｻﾞｽは十真の言葉に笑う。
ｼﾝｻﾞｽ：｢トオマ、オレのスパルタ教育を舐めるなよ？…階級なしのお前なんか屁でもないわっ｣
ﾌｫﾙﾒﾝﾄ：｢ちょっと～っ、私のトオマは貴方のおならと同じように扱わないでよね｣
ﾌｫﾙﾒﾝﾄはｼﾝｻﾞｽに向かって｢い～っ｣と歯を剥き出しにして威嚇する。
十真/ｾﾞﾌｧﾙ：｢まぁまぁ…｣
二人のパートナーが熱くなる彼等を苦笑混じりに落ち着かせるのだった。
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