第二章

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十真:「一心同体…おそるべし」 フォルメント:「フフフ…あたしの前じゃ…貴方は丸裸よ」 十真:「そんなやらしい事を言うなよー」 フォルメント:「な…やらしい事って…」 十真(とおま)は顔を赤らめるフォルメントを見て、アハハハと笑う。 十真:「…でも…これだけの人達が召喚されてきたのって…何だか信じられない」 フォルメント:「………」 フォルメントは俯(うつむ)く。 十真:「?、フォルメント?」 十真はフォルメントの様子を窺う。まだ一心同体とまではいってない彼は『何となく』違和感を感じ取ったので胸ポケットにおさまるフォルメントを見る。 フォルメント:「一一あっ…、そ、そうよねっ…えーっと…空いてる場所をさがさなきゃ」 周囲を見渡す十真とフォルメント。同じ種族でグループを組む彼等の中で空いている円卓をさがすのは一苦労だった。 十真:「…ん?…フォルメント…あそこはどう?」 十真が指差す先をフォルメントが見る。そこには一一。 フォルメント:「…『ウルフハウンド族』と『ポアスティング族』…のカップルかしら…。珍しいわ」 そこには『ウルフハウンド族』の男と『ポアスティング族』の女がいた。二人は楽しそうに話す事はなく、黙々と食べていた。 二人が連れている妖精のほうが『らしく』見えた。 十真:「…なんか相席にするしか手がないような気がするんだけど一一どう?」 フォルメント:「あたしは別に構わないけど…」 十真:「んじゃ、決まりだな♪、飯ぃー腹減った~」 < 円卓 > 十真:「スイマセンが…相席してもイイデスか?」 十真は『宇宙人』と話すのは初めてだったので、変な片言になってしまった。 < ビクゥッ > すると、がっしりとした体型をしていた銀髪の青い瞳をし、腰まである髪を一つ結びにした男がビクゥッと身体をびくつかせる。彼の服は灰色のチューブトップに短い胸当てし、黒いズボンを穿いていた。 銀髪:「ぅえっ…あっえっと…そのっ…」 おたおたとする銀髪の男の妖精が飽きれ顔で長いため息を吐く。 その妖精は逆立った赤髪にオレンジの瞳、緑のシャツにベスト、そして青いズボンを穿いていた。 赤髪の妖精:「バカヤロウ!!、ビクビクしてんじゃねーよっ…ったく…お前ってやつは相変わらず…」 銀髪:「ぅ…ゴメン…シンザス…だって…急だったから…」 銀髪の男を叱咤する赤髪の妖精。相席する女は無関心で、彼女の妖精は慌てる。
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