第三章

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< 空 > < ヒュォ~… > 十真とフォルメントの足元は断崖絶壁から、海面へと変わり、いつの間にか砂漠へと変わっていた。 フォルメントに着いていった十真(とおま)は、上空で仲間達とぽつぽつと合流する。彼等はどうやら十真と同じ場所に向かっているようだった。 十真:「フォルメント、あの人達も俺と同じ場所を目指しているのか?」 フォルメントは振り向くと微笑む。 フォルメント:「えぇ。昨日も行ったように初心者の人だけじゃないから…あまり気負う必要はないわ。だって今回は『観戦するつもり』でいた方が身の為だと思うだろうし」 十真:「そうなのか?、うーん…俺としてはズババーンッと強力な魔法を放ちたいのになぁ…」 フォルメント:「フフフ…トオマってば積極的なのね♪、でもね一一トオマの種族は残念なことに魔法を発動させにくいのよね」 十真:「ぇーっ…そこはフォルメントの力量でズババーンッと出来ないのか??」 フォルメントは苦笑する。 フォルメント:「ズババーンッていう表現が好きみたいね。でも…私は元から扱えるから…そこはやっぱり…トオマが魔法を発動させるコツを掴まなきゃ…」 十真は頭を抱える。 十真:「ぅー…こっちに来ても勉強漬けかぁ…」 フォルメントは心配そうに十真を見る。 フォルメント:「…難しいのはコツを掴むまでよ。『初級』になればそんな風に悩んでいることが不思議に見えるわよ♪」 フォルメントは楽しそうに空を飛ぶ。 十真:「………」 十真はそんなフォルメントの姿を見つめる。彼は自然と彼女の様子を窺っていた。すると、スッ…と振り向くと微笑む。 フォルメント:「?、どうしたの?」 フォルメントはニコッと笑うと十真は慌てて笑って視線を逸らす。
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