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シンザス:「…なんだよ…怒ってんのか?」
フォルメント:「…シンザス、トオマを嫌いな呼び方で呼んじゃったからよ」
シンザスは「ふーん…」というと、何事もなかったように十真(とおま)の腕を掴むと、自分達の席に案内しようとする。
それを見たフォルメントは反対側の腕を掴む。
フォルメント:「ちょっと…あたしのパートナーをどこに連れていく気よっ」
シンザス:「んだよー、減るもんじゃないから…キーキー言うなよ…なぁ?」
シンザスは十真を見上げる。
十真は苦笑し、フォルメントのほうを見る。
十真:「フォルメント、今回は俺達の負けだなー。…あ、そうだ…今日はえーっと…クレイフィンもいるのか?」
シンザスはキョトンとしている。
シンザス:「オレとティニーはいつも一緒だぜ?…だからクレイもゼファルといつも一緒だ…それがどーかした?」
十真はニコッと笑う。
十真:「んー、聞きたい事がちょっとあってな♪」
フォルメント:「(…トオマ…)」
フォルメントは十真の笑顔を見て自然とズキンと胸が痛む。
シンザス:「………」
シンザスは十真のほうを見ながら、フォルメントを見ていた。彼は何かを知っているような眼差しで彼女を射抜いていた。
< テーブル >
そこにはシンザスの相棒のゼファル、ティニーとクレイフィンがいた。
ゼファル:「シンザスぅっ…勝手に俺を置いていくなよーっ」
ゼファルは身体をフルフルと震わせながら、涙ぐみながらシンザスに言う。
それを見たシンザスは頭を抱える。
シンザス:「ったく…なんて顔をしてんだよ。一一ティニーやクレイが傍にいるだろ」
シンザスはため息を吐く。
クレイフィンは十真とフォルメントを見て小さく微笑む。
クレイフィン:「トオマ…だったか?…元気そうだな」
ティニー:「ごめんなさいっ…シンザス…勝手に連れて来たら駄目じゃないっ」
ティニーがシンザスを怒ると、シンザスがうなだれる。
シンザス:「だってよー…オレがまた話したかったんだもん…」
ティニーはシンザスのもとにいくと寄り添って微笑む。その表情を見た彼は真っ赤になって固まる。
クレイフィン:「…トオマ、フォルメント…空いている席に座らないのか?ティニーやシンザスは恋仲だからあまり気にしないでくれ」
十真とティニーは頷くしかなかった。
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