第三章

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十真:「ゼファル…ありがとう…何て言ったら良いのか…」 ゼファルは穏やかな笑みを浮かべる。 ゼファル:「…ただ…フォルメントやシンザスの傍で君は元気で居てくれたら良いよ。俺は…彼等の幸せな表情を見ているのが好きだから…」 十真:「ゼファル…」 フォルメントは空を飛ぶ感覚を感じ、十真の顔を見上げてゼファルを見る。 フォルメント:「ありがとう…ゼファル。でも…どうして貴方が此処に??…今日は階級なしで補佐はなかったはず…」 ゼファルがちらりとシンザスを見る。 ゼファル:「俺とシンザス、クレイとティニーが君達の対戦を『たまたま』見てたんだよ。だから…今回は俺が君を助けに来たわけさ」 シンザス:「…フンッ」 シンザスは少しばかり顔を赤く染めてそっぽを向いていた。 十真:「たまたまかぁ!、いやー偶然でも間に合って良かったよー」 十真が何度も頷くと、シンザスが不服そうに叫ぶ。 シンザス:「偶然なんかじゃねーよっ」 その叫びは確かに十真やフォルメント、ゼファルに聞こえていた。しかし、十真は「偶然って良いなぁ…」としみじみと口にしていたのだった。 ゼファルの小さな心遣いと十真のSっ気魂によって…。
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