第四章

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十真:「え?、どういうこと?」 十真(とおま)はクレイフィンとティニーを見る。 クレイフィン:「…シンザスの言葉は少し使い方が微妙におかしいな。…まぁ…シンザスの言葉は間違ってはいないな。私は元々、階級には興味がない。一一ゼファルの根性を叩き直す為にシンザスが階級に自然と執着し、ティニーが心配しているので私が付き合う形になっている。…中級になってしまったのも…『シンザスが勝手に対戦登録』したせいで…な」 十真:「なっ…勝手にって…良いのか、それ」 十真(とおま)はフォルメントを見た。 フォルメント:「基本的に大丈夫よ。…対戦相手が『生きてさえすれば可能』だから」 十真:「!?、『生きてさえ』?!」 フォルメントは頷く。 フォルメント:「…初級者の場合はどうにか命が繋ぎ留めるくらいの対戦が予測されるんだけど…中級者の対戦は…魔法の威力とかが高まるから…命を掛けた戦いになるの」 十真は眉を眉間に寄せて腕を組む。 十真:「…成る程…だから…あの時…クレイフィンが一撃で土人形を倒せたのか」 十真は最初に助けてもらった時を思い出す。 シンザス:「中級者にとって…土人形は赤子にしかすぎないさ」 シンザスは神妙な面持ちで語る。 シンザス:「クレイはオレやティニーの為に…ひ弱なゼファルに合わせてず~っと対戦をしてなかったんだ。…彼女の実力を埋もれたままにしたくなかったんだ」 シンザスはそういってゼファルの頭をパシパシと叩く。 ゼファル:「…あんなに怖い対戦…好き好んでやる人の気持ちが分からないよっ」 ゼファルは何かを思い出してカタカタと身体を震わせる。そんな彼を見た十真は不思議そうにしていた。 フォルメント:「………」 フォルメントは何かを考え込むように無表情になる。それをシンザスとティニーは見逃さない。 シンザス/ティニー:「………」 十真:「なぁ、ゼファル。今度の対戦って予定ではいつなんだー?」 ゼファル:「えっと…いつだったかな?」 ゼファルがシンザスを見ると、シンザスはハッとする。 シンザス:「あーそうだなぁ…確か…明後日だったな」 十真:「明後日かー…フォルメント、明日…何か対戦でも入れる予定にする?」 フォルメントは考え込む。
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