第四章

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不機嫌丸だしのシンザスがフォルメントを見下ろしていた。 フォルメント:「…シン…ザス?」 シンザス:「ったく…お前はどこにいてもオレの視界に入り込む天才なんだな」 シンザスは呆れていると、ティニーが彼の背中をドンッと押す。 シンザス:「わっ」 ティニー:「…ちょっと…何、フォルメントをいじめてるの?」 シンザス:「ティニー!…いじめてなんか…」 ティニーはフォルメントに微笑む。 ティニー:「皆で居るときに話し合っておけば良かったね…『一緒に行こ』って」 フォルメント:「ティニー…ありがとう…でも…あたしは…」 フォルメントはモジモジと身体を揺らす。 それを見たシンザスが頭を抱える。 シンザス:「ぅわー、超うざーっ…オレ、はっきりしない奴って苦手だ一一だが、一人を集団でいじめる奴らが1番嫌いだな」 フォルメントに悪態つくと、言いながら途中で声のトーンを落として彼等に振り向きざまで一瞥(いちべつ)しながら睨む。 そしてシンザスの背後からティニーが殺気を帯びた眼差しで威圧を掛ける。 ティニーは普段、にこやかな雰囲気を持っていたが、クレイフィンのように好戦的なタイプだった。 妖精達:「(ぅ…)」 彼等はシンザスもだったが、ティニーに怯える妖精達が多かった。彼女はこの妖精達の中で『上級者』に1番近いともっぱら有名だった。 フォルメント:「シンザス…ティニー…」 ティニーはシンザスが振り向く前にその雰囲気を元に戻す。 シンザス:「…早く終わらせて戻ろうぜ」 シンザスはティニーとフォルメントを引き連れて空いた机に陣取る。 < 陣取った机 > フォルメント達はパートナー達の情報交換やアドバイスをお互いにし合う。 そのほかにも新米の妖精達からアドバイスを求められたティニーやフォルメントが答える。 シンザスはその中にティニーに声を掛ける異性をギラギラとした眼差しを向けていた。 シンザス:「(チッ…オレの女だーっ)」 と、ティニーに色目を使う異性をぐわーっと追っ払っていた。 ティニー:「もうっ…シンザスってばー」 ティニーは完全に呆れ返っていたが、フォルメントは笑っていた。 フォルメントの笑顔を見た二人は胸が温かくなった。
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