可愛い彼と綺麗な彼女

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  「入学式の時にね、すっごく可愛い男の子にあったの!新入生だったみたいなんだけど……目がくりっとしてて笑顔が愛らしい子だったの」   麗花はあの日の光景を鮮明に思い出した。 まるで映画のワンシーンのように、麗花の頭の中に強烈に焼き付き、なかなか忘れる事が出来ずにいた。   「へぇ~。珍しいじゃん。麗花が男の話するなんて」   愛美は作業を止めて、ニヤニヤと不敵な笑みを浮かべながら麗花を見ていた。   「たまにくらいするわよ」   恥ずかしくなった麗花は、愛美を見ないようにうつむき加減で作業を続けた。   そんな麗花を知ってか知らずか、愛美は天井を眺めながら考え事をしている。   「新入生…可愛い……式に遅刻………」   ぶつぶつと独り言を喋り続ける愛美の足を、麗花はコツンと蹴った。   「早く終わらせるよ」   「ねぇ!!」   考え事をしていたはずの愛美が突然、麗花に顔を近づけてきた。麗花は驚き目を丸くして愛美を見た。   「その男の子ってさ……」
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