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「玲音くんじゃない?」
麗花の目の前の顔が異様な輝きに満ちていた。
「……あの子が噂の……」
あの可愛い笑顔なら噂にもなるか……
麗花は彼の笑顔を思い出し、クスリと笑った。
鮮明な思い出の彼と
興味の無かった噂の彼
麗花の心を満たす不思議な感情は一気に体を駆け巡った。
「いやいや、興味を持った彼が玲音くんだとわ」
愛美がニヤニヤと笑いながら作業を続けていた。
麗花はあの日の光景を思い出しながら窓の外を眺めていた。
空がオレンジ色に埋め尽くされ、太陽が徐々に沈みかけていた。
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