悪夢再び……

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「そろそろ、諸君が気になるアレ?いっちゃおうかな?」 「早くしろっ!コノヤロー!!」 「村井クゥ~ン!!早くぅ!!」  もったいぶる春樹にクラス中からのやじがとんだ。春樹は全く気にもとめる事なく、待て待てと言ったようにそれらを制止していた。そして、 「男子共っ!かわいい女子がいいんだろっ!」 『ウオォォォォッ!』  春樹の言葉に男子全体が歓声をあげ、湧き立つ。  おい。女子だからと言ってかわいいと決まったわけじゃないぞ? 「女子たちよっ!カッコいい男子がいいんだろっ!」 『キャアァァァァッ!』  お前らも落ち着け。カッコいいと決まったわけでもないぞ?  巻き起こる期待。そして溢れる妄想に俺は呆気にとられてしまった。
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