悪夢再び……

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「村井春樹の情報網からこちらが入手した事実は3つ……」  ゴクリと圭一、いやいつの間にか春樹を見つめているクラス中のみんなが息を飲む。 「まず1つ目っ!転校生はこのクラスだぁぁぁぁっ!!」 『ウオォォォォッ!!』  机に立ち上がり、煽る春樹にクラス全体が湧き立つ。春樹のパフォーマンスは観衆を熱くしていった。シイ~というようにそんな観衆を制止する春樹は続ける。 「2つ目。どうやら1人暮らしらしいぞ?何かと重宝しそうな空気が漂っているだろ?」  1つ目とは違い静かにそう言った春樹に、あらぬ妄想を掻き立てられていく観衆。所々でため息にも似た吐息が聞こえてくる。  春樹、今日ほどお前の人心掴む能力をすごいと思った事はないよ。
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