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世界は変わったのだ…
常に三半規管が壊れたような、アンバランスな世界に
人間もいつしかアンバランスな心で世界と均等を保った。
街灯は薄暗く
無惨な瓦礫は木の根っこの下に、二度と掘り出せない形で埋まり
都会は森に囲まれていた。
そんな狂った世界になる前に、潰される会社のリストの中にいくつか研究所があった。
だいたいは風邪薬や栄養ドリンク、もしくは身長が伸びる薬や胸が大きくなる薬など怪しい薬を取り扱ってる研究所だったが
一つだけ、全く何をしているかわからない所があった。
近くに住んでる人もそこを警備してる人でさえも研究内容は全く明かされるコトなく
知ってる人と言えば中で白衣を着てる者ぐらいだった。
何をやっているのかわからない研究所はただただ物凄く大きかった。
近隣に住んでた人達はその研究所が立派だったために潰れるなんて思わなかったそうだ
だが潰れた。
何故か不思議なコトに、その跡地に出来た森が立ち入り禁止になった。
たちまちとてもヤバい研究をしていたと噂が流れ
化け物がいるだのなんだのでその森には誰も近づかなくなったが
時々おふざけ半分で森の中に入っていく者達がいた…
そのたんび
血だらけなって出てきた。
ある時は片腕側面
脇腹…肩…太もも…ふくらはぎ…
被害者は必ず一ヶ所を酷く傷つけられている
その傷口には共通点があった。
獣が肉を剥ぎ取るような傷口だということ
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