始まりの地

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第1話『始まりの地』 ~異世界 草原~ ???「…ーい」 何処からか声がする… 低い声…男の人…? ???「……ってば」 今度は女の子…?可愛い… ???「……ないなこいつ…こうなりゃ…」 ???「…ちょ……なよ…」 …何をする気なんだ…? ???「これで…どうだ!」 大剣を優希の頭ギリギリの所に振り下ろす 優希「Σうわっ!?」 この黒いTシャツにGパンと言うラフな格好の青年は、この物語の主人公、風祭優希。 情けない顔をしながら、反射的に体を横に動かし巌摩が振り下ろした大剣を避ける。 巌摩Ⅶ「はははっビックリしたか?」 この、ランニングにGパンと言う優希並みのラフな格好に、右肩に傷があり大剣を倒れている優希の頭に振り下ろそうとしている大男は、この世界一の大剣使いの一族『極』のⅦの文字を持つ男。 この『極』では、強い順にⅠからⅩまでの、数字と大剣を授かる事となっている。 この授けられた大剣の能力は、どの様な能力なのか持ち主でもわからないと言う。 その右手に持つ大剣を右肩に乗せ、笑いながら優希を上から見る。 優希「そりゃビックリするだろ!」 冷や汗をかき焦りながら、巌摩Ⅶを見て叫ぶ。 それもそのはず、後一歩間違ってたら優希の頭に直撃していたのだから。 エアロ「ごめんなさい!ほら巌さんも!」 この肩出しの青い服に水色のスパッツを履いてて、腰から黄色いリボンをなびかせてる少女はエアロ・ウィンド、言わば魔法使いだ。 そのエアロが頭を下げ謝りながら、巌摩にも頭を下げるように言う。 巌摩Ⅶ「あ、あぁ、悪かったな、坊主。」 エアロには頭が上がらないって感じで、笑いながら言う。 巌摩「………!」 巌摩が笑いながら言うと、エアロは巌摩の事を鋭い目で見る。 巌摩Ⅶ「…すみませんでした…」 そう言われるとビクッとし、素直に頭を下げる。 優希「いや…良いんスけどね…」 巌摩のその仕草を見て、苦笑いしながら言う。 エアロ「取り敢えず自己紹介をするね、僕は蒼司、16歳、こっちは巌摩Ⅶ、26歳だよ。」 倒れている優希に、右腕を差し出し。
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