始まりの地

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エアロ「異世界…人?」 詠唱を止め、首を傾げ小柄な女性を見る。 優希「なんだかわからないけどもらった!」 水の魔力で、さっきより大きくて長い剣を作る。 優希「はぁぁぁぁぁっ!」 その水の剣で、プロトサイクロプスを真っ二つに斬り落とす。 プロトサイクロプス「グァァァァァァァァァ!?」 プロトサイクロプスは真っ二つになり、土となって消え去る。 エアロ「あ…倒しちゃった…」 プロトサイクロプスを真っ二つに斬った優希を見て、唖然とする。 優希「…や やった」 少しガッツポーズをし、嬉しがる。 ???「この程度で浮かれるな、異世界人」 両手をズボンのポケットにしまい、地上に降りてきて優希に向かって言う。 優希「あ、さっきはありがとうございました!」 小柄な女性に近付き、笑顔で言う。 ???「…馴れ馴れしい。」 ポケットから右手を出し、優希の方に向ける。 エアロ「あ、危ないよ、チリノーラさん!」 焦りながら、小柄な女性、チリノーラに言い。 優希「な、なに…?」 少し苦笑いをしながら、向けられた手を見る。 チリノーラ「近付くな…」 右手に、闇の魔力を溜めていく。 この小柄な女性は、チリノーラ・ハイル・ランブール。 この世に三人しかいない悪魔の力『ベクトル変換術』を持っている者。 ベクトル変換術とは物のベクトル、所謂力の作用が起こっている方向、それを自在に変える事が出来る術だ。 髪の色は真っ黒で長髪。 服装は真っ黒の長袖のTシャツに真っ黒のズボン。 エアロ「チ、チリノーラさん!」 慌てて、チリノーラを止めようとチリノーラに走って近付いて行く。 優希「なんか…ヤバい感…」 と、言おうとするが。 チリノーラ「………!」 目には見えない闇の魔力を右手から放ち、優希を吹き飛ばそうとする。 優希「ぬぁっ!?」 咄嗟に自分の体を守ろうと思い、両腕で自分の体を守ろうとすると、またソウルクリスタルの光が優希を包み。 エアロ「えっ!?」 その光に、再び驚き。 チリノーラ「…………」 無言で、光に包まれた優希を見ている。 その光が収まると、優希の左腕には、水の魔力で出来た盾が現れている。 優希「こ、これは…」 その盾を見て、不思議そうに言う。 チリノーラ「それは水の魔力で出来た盾…お前の、自分の体を守りたいと言う願いから出来た盾だ。」 腕を組ながら、不思議そうに水の魔力で出来た盾を見てる優希に言う。
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