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ダメだ頭が回らない。
「大丈夫…じゃないかも」
机に突っ伏していた僕は視線を少し上げ翔太をみた。その瞬間、バチッと視線がぶつかった。翔太の顔が瞬時に赤くなる。
そして…
いつの間にか…
僕の唇に軽く翔太の唇が重ねられていた。
触れただけの唇はすぐに離れ、翔太の視線は僕から外された。
「悪い。やっちまった…保に嫌われるくらいなら…俺なんて……」
ばつが悪いといった感じの翔太の様子に僕はあれ?と思った。
もしかして昨日雨に打たれていたのは…
僕のことを思って?
きっとそうだよね?
「ねぇ翔太。僕が風邪を引いたのは何でか知ってる?」
「え?」
雨に流そうとした思い、僕が受け止めるよ。だって僕も君が好きだから……
《終》
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