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「俺。お兄さんに一目惚れしちゃいました。だから俺と付き合ってください」
小さな手が差し出されて僕はビックリした。
少年は真剣な瞳をしていたのでそれが冗談ではないことが伝わってきた。
「僕はもうすぐアメリカに行くんだ。だから…ゴメンね」
「いつ帰ってくるの?」
「わからない。五年後?十年後?もしかしたらもう二度と日本には戻ってこないかも」
日本の未練は愛していたあの人のことだけ。あの人との繋がりがなくなったのなら日本に戻る理由もない。僕はそう思っていた。
少年は少し考えてからゆっくりと口を開いた。
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