桜の木の下で

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「それじゃ、五年後…と十年後の今日。俺、ここでお兄さんのことを待っている。もしお兄さんが俺のことを覚えていたら…ここにきて。その時は……俺と付き合ってください」 僕は子供の言うことだ。そんな言葉なんてすぐに忘れてしまうんだろうなぁなんて思いながら少年に言った。 『覚えていたらここに来るよ』 少年は明るい笑顔で去っていった。 少年が居てくれたおかげか失恋で傷ついていたはずの僕の心はとても軽くなっていた。
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