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「ちょぉ、そこどいてくんなぃ?」
茶髪に染めた髪をワックスでツンツンにしていて、
見た目と同様に頭の悪そうな声と喋り方。
あたしは無表情で返事をすることなくただ見つめた。
「聞こえてますかぁ~?」
最初に声を上げた男が近づいてきてあたしに言う。
それでもあたしは黙り続ける。
なんだかイライラしてきた。
「顔がいいからって済ましてんじゃねーよ!聞いてんのかよ!」
最後の一人の、口の端にピアスをつけている男が怒鳴るように言ってきた。
「やかましぃ」
頭の中で思ったつもりが、つい声になって出てしまった。
みるみる三人の顔に思い通りにならないことに対する怒りが現れた。
「何だとこのアマァ!」
リーダーが勢いよく近付いてきてあたしのセーラー服の襟を掴んできた。。
…皺ができる。
あたしのイライラはだいぶMAXになってきた。
あたしは襟を掴んでいるリーダーの手首を掴んだ。
「おっ、何やっちゃう気~!?」
口ピアス野郎がしゃしゃり出てきたので
あたしは勢いよく立ち上がり腹部に蹴りを入れた。
「げふっ」
いきなりのことに、もろに鳩尾に決まる。
痛みに地面にひざをつきうめく。
それを見てあっけに取られてるリーダーと残り一人にもあたしの洗礼が待ち受けていた…
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