01

5/29

6人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
  そう、彼こそがあの石咲隼人。 隼人は、優しくて、かっこよくて、何でも出来る桜の幼なじみであり、自慢の親友でもあった。 そんでもって、桜がずっと片想いしている人でもあった。 「何でこんなトコいんの?」 「ちょっと忘れ物。……そっちは?」 「えっとぉ…………勉強?」 話す言葉がなかったので、とりあえず聞いてみたけど、途中で話が途切れ、お互い無言になった。 帰りたくても帰れない雰囲気で、この場をどうすることも出来ない桜。 桜は、仕方なく再びノートを開け、問題を解こうとした。 だけど、やっぱり理解できず、ピタッと手を止めた。   
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加