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なぜだかわからないけど、チィがとても寂しそうに見えた。
誰かに助けを求めているような、なぜだかわからないけど、初対面なのにそんな事を感じた。
失恋の傷がまだ癒えない自分と、なにかが重なって見えたのだろうか。
「ねぇ、チィちゃんは、恋愛対象は女の子?男の子?」
ぼーっとしていたせいか、そんな無神経な質問が、わたしの口から飛び出した。
「あっえーと、突然変な質問してごめんんなさい。」
あわてて謝ると、チィは意外にも笑いながら答えてくれた。
「女の子だよ。好きになるのは小さい頃から女!!うち身体は女だけど心は男なんだ。信也とは幼なじみで、昔からいろんな事して遊んだよ。もちろん男同士としてねっ!それにしても里奈ちゃんは直球だね~!まぁ逆にいいけど!」
「あは、ごめん。でも答えてくれてありがとう。」
第一印象よりも話しやすいチィに、わたしは安心した。
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