2.親友

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  高校入学そうそう 遅刻して学校についた俺は、 桜庭に立つ 一人の少年に気がついた。 それが春だ。 穏やかな風に舞う 桜の花びらの中で 大樹を見上げている。 身長はそれなりにあったが、 色白ですらっとした細身の春に 俺は吸い込まれるように見入っていた。 深い意味はない。 ただ…… とても穏やかで、美しかった。 春と同じクラスになってから 俺達は自然と話すようになった。 そしてお互いを あだ名で呼び合って、 親友という仲にまでなった。
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