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「どぅしたの?こんなところで」
急に、僕のうしろから女の人の声が聞こえた。
振り向くと、真っ白なワンピースに真っ白な帽子、泥も着いてない真っ白な靴を着た女性が、僕に真っ白な、傘をさしていてくれていた。
「……だ……れ…?」
僕は彼女を見上げながら言った。
「ん~、通りすがりの人?」
「…な…にか……よ…う…?」
「用と言うか、君、こんなところで何してんの?」
「…い、え……な…い…」
「家ないの?」
彼女は首を傾げながら言った。
コク、僕は無言で頷いた。
「それじゃ、家においで?」
「…えっ?」
僕はほんの少し、目を見開き、彼女を見た。
「だぁかぁらぁ!家においでって!」
そう言い彼女は、僕を無理矢理立たせ、僕の手を握った。
「よっし!行くよ!」
彼女はニッと笑いながら僕に言った。
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