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「…オイ…。
お前、よくも彼奴を傷付けてくれたな」
その日、愛しいあの人に呼び出された…。
内容なんて聞かなくてもわかる…。
しょうもない言い訳なんて要らない。
言ったところで貴方は分かってくれないことを知っているから…。
たくさんの人に愛される貴方が一番に考えるのは、愛しい彼奴のことばかり…。
どんなに僕が想っても意味なんて持たない。だから、憎いのに…辛いのに…。
僕は、なんて不器用なんだろう。
怒り狂う貴方は、僕に重い罰を与える。
「テメェも彼奴と同じ気持ち味わえよ」
貴方の後ろから、知らない男達が姿を現す。
直ぐに周りを囲まれた。
だから、急速に理解出来た。
次は、自分が犯されるのだと…………。
相手の手掛かり、ビリビリと音を立ててシャツが破られる。
白い肌が露になり、ヒヤリと風が当たりゾクリと身体が震えた。
「カワイイねぇ?
さすが、親衛隊の会長さんってところカナ。
可愛くないと皆、ついて来ないもんねぇ?」
そう言いながら男は、僕の胸の飾りを捏ねる。
「…んっ…やぁッ……」
それを冷たく見下ろしている貴方が怖くて…悲しかった。ごめんなさい。許してなんて、今更過ぎて言えなかった…。
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