海生

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「新ちゃぁん! なに…朝帰り…?」 「…うるせぇ」 中学からのダチの弘貴が俺に走りより 脇腹を突っつきながら からかうように言った 「今日はどこの女と遊んで来たわけぇ?」 こいつうぜぇ… 「…ほっとけ」 冷ややかな目で奴を見て 俺はエントランスに向かう 「しびれるねぇその目つき! そりゃあ女もイチコロだよな」 ふざけながら肩に手をかける弘貴を振り払いながら ポケットからキーを出す 「おまえ早くね?」 何でこんな朝っぱらから… うんざりして言う俺に 奴は楽しげに笑った 「ちょっと頼みがあってさ」 「やだね」 「まだなんも言ってねぇじゃんかよ~」 膨れっ面をする弘貴に 俺は笑いを噛み殺した
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