海生

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「新ちゃぁん!頼むよ~」 エレベーターに乗り込み 弘貴は俺の腕をブンブンと振りながら泣きついて来た 「なんで俺がお前の姉ちゃんの友達と会わなきゃなんないわけ?」 「いや実はさ…」 掴まれた腕を振り払い 睨み付けてやると 奴は気まずそうに理由を話し始めた 「姉ちゃんに借金しててさ… 新ちゃん呼び出したらチャラにしてくれるっつーもんで…」 「ふざけろっ! 何で俺がお前の借金の為に 犠牲んなんなきゃなんねぇんだよっ!!」 吐き捨てるように言って ちょうど止まったエレベーターを降りる 「頼むよ~ 結構いい女らしいぜ~」 「い や だ」 奴の顔に思いっきり自分の顔を近づけて 朝っぱらからとんでもねぇ頼み事をしてきたバカ弘貴を 俺はもう一度睨み付けた
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