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思いっきり拒絶しても
ヘコヘコ後ろからついてくる弘貴をシカトして
俺は玄関を開けた
奴が入る前にドアを閉めてやろうとしたけど
足を挟みやがって…
「ふん…」
俺はそのままリビングへ行き
ダイニングテーブルの上を見てわざとらしくため息をついた
「新ちゃん…お帰り。
朝ご飯食べるの?」
母親はいつも俺の顔色を窺う
ムカつく…
「朝は飯がいいっつってんだろ!」
いきなり帰って来て文句をつける俺に
母親は慌てて立ち上がった
「ごめんね…じゃあご飯炊こ…」
「新太郎っ!!」
オドオドする母ちゃんの声を遮ったその怒鳴り声は…
げっ!ばぁちゃん…
おずおずと振り向くと
鬼のような顔のばぁちゃんがソファーから立ち上がった
やっべ…
この人だけは苦手なんだよ…
「ははっ…」
とりあえず作り笑いをして
慌ててリビングを出ようとしたけど…
「逃げられると思うかい?」
思いっきり首ねっこを掴まれた
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