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平成21年春 気候も落ち着き、朝晩の寒さも和らいできたある日
僕は一通の訃報を妻から渡された。
「貴方、どちら様からです?」
僕は差出人を確認しはっとした。
中村紗英子さんからの葉書には
中村宗一郎 3月〇日この度、永眠の途に着きました 生前のご愛顧を感謝致します。
と、綴られていた。
中隊長…
僕は、20年前の出来事が、つい先日の様に脳裏に蘇ってきた。
前作、『激震』に引き続き読んで戴ければ幸いです。
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