愛があれば

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愛があれば、 なんだって、出来るって信じていた。 あの頃、 僕らは 不確定な未来に 漠然と そして、根拠のない自信をもって生きていた。 愛が永遠であると信じ 人の想いが変わっていくことを忘れて 都合の悪いことには 目を背け、 幼稚なほどに 自分を過信していた。 全てを失ってからも 何事もなかったかのように。 怠惰な日々を過ごし 大切なものを忘れていくことに全力を注ぎ 狂いそうな精神の安定を図っていた。 人は変わる。 想いが変わらなくても 人は 自分の想いとは 違う行動をしようとする天邪鬼なのだ。 いや、過度な自信の反動から、 今度は過度なほどの自信喪失に陥っているのかもしれない。 それでも、愛を信じようとする。 複雑な生き物なのだ。
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