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アソパソマソを倒したバイキンマンは世界中を破壊し、人々を恐怖と絶望で支配した…。
カレーパンマン、食パンマン、メロンパンナ、ロールパンナ等はパン連合を結成し、必死にバイキンマン率いるバイキン軍団に抵抗していたが、激しい戦いの中で皆勇気や希望を失いかけていた…。
丘の上のパン工場、かっては笑顔で溢れていたここも、今は暗く影を落としていた…そしてそこにはパン連合の姿があった。
無言で無線に耳を傾けているカレーパンマン。やがて静かに無線を置くと、深い溜め息をつく。
食パンマン「…どうだった?」
カレーパンマン「駄目だ…東京も酷くやられていて陥落は時間の問題だそうだ。」
食パンマン「そうか…東京まで…」
カレーパンマンが突然壁を殴りつける
カレーパンマン「ちくしょう!俺達は何も出来ないのか!?黙って世界が、人々が恐怖に包まれていくのを見てるしかないのか!?ちくしょう!ちくしょぉお!!」
何度も何度も壁を殴りつけ、手からは血が飛び散る
食パンマン「やめろ!カレーパンマン!」
食パンマンがカレーパンマンを制止する
カレーパンマン「くそっ!離せ!俺が街を…みんなを守るんだぁああ!!」
食パンマン「落ち着くんだ!カレーパンマン!!」
カレーパンマンは正気を失い、食パンマンを吹き飛ばさん勢いで暴れ回る。
カレーパンマン「俺が…俺がぁああ!!」
と、壁に寄りかかっていたロールパンナがカレーパンマンに歩みよると、勢いよく頬をひっぱたいた!
カレーパンマン「…っつ!?」
ロールパンナ「頭を冷やせ!私達がここでもめていても事態は変わらないんだぞ!!」
カレーパンマン「!!」
カレーパンマンはロールパンナを睨みつけるが、やがて力なくその場に座り込んだ。
カレーパンマン「…わかってる…そんな事はわかってるんだ…」
食パンマン「カレーパンマン…」
カレーパンマン「わりぃ…少し寝かせてくれ…」
食パンマン「あ…ああ」
カレーパンマンはゆっくりと寝室に入っていった。
食パンマン「あいつは正義感が強いからな…何も出来ない自分が許せないんだろうな…」
食パンマンが静かに呟く。
ロールパンナ「それに我々は激しい戦いの連続で身も心もボロボロだ…休める時に休んでおかないと…な」
ロールパンナは再び壁にもたれかかる
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