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悠「……夏希か……薪……割り終わったぞ……」
悠はヘトヘトになりながらも、夏希に向かってそう言った。
夏希「んー……まぁ贅沢を言えばもっと早くして欲しいけど、無理して体壊されても困るから……まぁ地道に早くしてってよ」
悠「あ、あぁ……」
悠は、まだ早くするのか、と心の中で呟いていた。
夏希「それより立って!」
夏希は悠の手首を無理矢理掴み、立たせた。
悠「な、なんだよ……俺は疲れてんだよ……」
夏希「見ればわかるって。そんな汗まみれの体で、夕食食べて、歯磨いて、寝るつもり?まずは、体を磨きなさい」
悠「つまり、風呂に入れと……?」
夏希「嫌なら良いんだよ」
悠「嫌なんて言ってないよ……」
夏希「なら、来なさい」
夏希は無理矢理掴んだ悠の手首を引っ張り、風呂場まで連れて行った。
そして、脱衣所まで連れていくと、風呂場にある物は自由に使って、と言いその場を後にした。
悠は服を脱ぎ、横開きの扉を開け、風呂場に入っていった。
湯船から出た湯煙の向こうにあったのは、
悠「五右衛門風呂?」
悠の言った通り、五右衛門風呂があった。
悠は木で出来た桶で、湯船のお湯をすくい、体を流し、湯船に浸かり、汗と疲れを落とした。
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