お仕事

9/9
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/47ページ
悠「……夏希か……薪……割り終わったぞ……」 悠はヘトヘトになりながらも、夏希に向かってそう言った。 夏希「んー……まぁ贅沢を言えばもっと早くして欲しいけど、無理して体壊されても困るから……まぁ地道に早くしてってよ」 悠「あ、あぁ……」 悠は、まだ早くするのか、と心の中で呟いていた。 夏希「それより立って!」 夏希は悠の手首を無理矢理掴み、立たせた。 悠「な、なんだよ……俺は疲れてんだよ……」 夏希「見ればわかるって。そんな汗まみれの体で、夕食食べて、歯磨いて、寝るつもり?まずは、体を磨きなさい」 悠「つまり、風呂に入れと……?」 夏希「嫌なら良いんだよ」 悠「嫌なんて言ってないよ……」 夏希「なら、来なさい」 夏希は無理矢理掴んだ悠の手首を引っ張り、風呂場まで連れて行った。 そして、脱衣所まで連れていくと、風呂場にある物は自由に使って、と言いその場を後にした。 悠は服を脱ぎ、横開きの扉を開け、風呂場に入っていった。 湯船から出た湯煙の向こうにあったのは、 悠「五右衛門風呂?」 悠の言った通り、五右衛門風呂があった。 悠は木で出来た桶で、湯船のお湯をすくい、体を流し、湯船に浸かり、汗と疲れを落とした。    
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!