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「乙女!……もう…もう…会えないの!?」
「……わからない。でも……聖音、あなたがどう思っても、そして、これきり会えなくなったとしても…私、あなたのこと、ずっと忘れないわ……」
「………私も…よ……」
頷く私に彼女は優しく微笑む。
でも…その微笑みは涙でぼやけ、そして『さようなら……』という微かな呟きと共に消えた。
比喩でも何でもない、紛れもなくの真実として。
真っ白な翼を広げ、光の中に溶け込むように、行ってしまった幼馴染み。
こうなる前に相談してくれればと思っても、私にはどのみち何も出来なかった。
それほどまでの運命を担ってしまった彼女。
それでも…やっぱり言って欲しかったよ…乙女………………………………………。
涙が、止まらないよ……。
いつかまた…会えるよね………?
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