日常(聖音)

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朝から少し感傷的な夢を見たせいで少し時間が押してるので、自己紹介は少し待ってね。私の仕事、朝が結構早いから。 急いで身支度すると私は自室を出て、すぐ隣の部屋へと入った。 プツン。 微かな音を立ててスピーカーのスイッチを入れる。とはいえ、何か言うわけではない。目覚ましのための音楽を流すためなの。 もちろん個々の部屋にも目覚ましあるだろうけど、役にたってない人がどうやら大半みたいだし、寝坊されても困るから。 ん!? これじゃあ、私のことどころか、仕事すら分からない!?……まあ、それもそうだけど、あと、少し待って!そうすれば、少しだけ時間空くから。 って…私、誰に言ってるんだろ!? ま、いいか。気にしないで、取り敢えず仕事しないとね。 流れる音楽を耳にしながら掃除用具を取りだし、エントランスの掃除。 それがすむ頃には、あちらこちらの部屋からバタバタ動き回る生活音が聞こえ始める。 「起きたみたいね」 私は呟くと掃除用具を片付け、先程の部屋に入るとスイッチを止め自室へと戻った。
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