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聖音が夢を見たその前日――。
授業を終えた聖音は、その日各担当から渡された寮生の書類を纏め、帰寮支度をしていた。
「セイネ、校長が呼んでましたよ」
職員室から出るなり、聖音は女性事務職員に呼び止められた。
「用…聞いてます?」
取り敢えず、呼び出しに心当たりのない聖音は訊ねた。
「特には。でも……多分、留学生についてかも」
とはいえ、呼んでと言われただけの彼女には分からない。ただ、唯一心当たりの事を言った。
「……留学生!?」
「ええ。私も今のところ、その程度しか聞いてないんですけどね」
「わかりました。取り敢えず、行ってみますね」
聖音は会釈をすると、校長室へと向かった。
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