41人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
「女っすか?残念ながら、まだっすね」
16で童貞というのは恥ずかしい事だろうか。
解らないけど、柳田さんならバラしても良いと思った。
「そ・・そうか。じゃあ、今度いい所に連れてってやるよ」
「ああ、ソープっすか?俺、ああいうの駄目なんすよね」
興味は有ったけど、初体験は好きな女としたい。
「ち・・違うよ。そ・・そんな金、有るわけ無いだろう」
この時、突然割り込みをしてきたタクシーに柳田さんは、クラクションを鳴らした。
「あ・・あぶねぇなぁ」
それ程、危険な状況では無かった様に思えた。
でも柳田さんは、額にかなりの汗をかいて、手は震えていた。
結局この日は、それっきりどこへ連れて行ってくれるのか聞けなかった。
最初のコメントを投稿しよう!