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仕事を終えて、柳田さんと一緒に会社を出た。
柳田さんの小さな自家用車に乗って、30分ほど移動した。
「こ・・この辺がいいんだ」
「だから、何がっすか?只の住宅街じゃないっすか」
「つ・・ついておいで」
自家用車を公園の脇に停めて、住宅街を歩き始める柳田さん。
この時は、何を始めるのか解らなかった。
一戸建ての庭先や二階のベランダを注意深く観察する様に言われて、歩いていると突然、柳田さんに服を引っ張られた。
「何するんすか。伸びちゃうじゃないっすか」
「こ・・こっち」
指を差された方向を向くと、庭先に洗濯物が干しっ放しになっている家が在った。
口元に人差し指を立てて、ゆっくりと庭へ侵入する柳田さん。
さすがに何をするのか気が付いた。
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