《少年》

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さくらを見かけたあの日から、悟は完全に調子を崩していた。 仕事は単純なミスを繰り返し、上司や先輩には怒鳴られっぱなし。 飯もロクに喉を通らず、夜は眠れない。 さらに最悪なことに、獲得できそうだった契約まで逃してしまった。 言い訳を考えるのも面倒くさい。 悟はフラフラと、いつかの公園のベンチへ腰を下ろした。
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