27人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんのプレイだよ、これは?あ、おめーみてぇなガキに『プレイ』っつってもわかんねーか」
込み上げてくる笑いを堪えながら、悟は腰を折って少年と目線を合わせて言った。
「おにーちゃんはな、子供の『ごっこ遊び』に付き合ってるヒマはないの。他の子と遊びな」
悟がガシガシと少し乱暴に頭を撫でると、少年は顔をしかめながら、その手をよけた。
「遊びではありません。これは取引です」
「はー。最近のガキンチョは難しい言葉を知ってンだなぁ」
茶化す悟を無視し、少年は言葉を続ける。
「あなたがご不要になった思い出を僕がお引き取りします。あなたの思い出は実に保存状態が良く、感情移入されていて美しい。是非とも僕に譲っていただけないでしょうか?」
最初のコメントを投稿しよう!