《髪》

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悟は駆け出していた。 何人もの肩にぶつかりながら、駅の中を走り回った。 改札を出て、周辺も隈無く探した。 しかし、さくらは見つからない。 先ほどまでの浮かれた気持ちは欠片も残っていない。 悟の頭はさくらのことでいっぱいだった。 さくら さくらに逢いたい 半年間、押さえつけていた気持ちが溢れ出した。
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