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放たれたダガーナイフの横薙の一撃が、マヴェリックのメインカメラを斬り飛ばす。
が、構わずに―
ガッ!
残ったライト・マニピュレーターで、リブリーグのメインカメラを掴む。
「ぉあああああ!!」
ドガァッ!!
そのまま背から地に叩きつけると、反撃の機を与えずに、そのコックピットにガトリングガンの口を押し当てる。
ゴォッ!
30㎜弾は、容赦なくリブリーグの機体を幾度も貫いた。
やがて―
動く事の出来なくなったリブリーグから、マヴェリックが飛び退く。
ゴァアッ
マヴェリックの足が地に着いたのと爆発は、ほぼ同時だった。
『黒い鬼神』と呼ばれ恐れられた敵軍のエースは、ここに没したのだ。
追悼するように、一度だけ振り向くと、マヴェリックは飛び発った………
「プラズマタンブラー損傷!エンジン出力、ダウン!!」
「第六兵装バンク被弾!隔壁閉鎖!!」
次々に、怒号とも言うべき報告が飛び交い、被弾による震動が、グラディウスのブリッジを支配する。
メインスクリーンには、艦を取り囲む敵機の群れ。
ラスティが拳を握りしめる。
このままでは―
「っ!?」
誰もが息を呑む。
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