学業学科

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  入学式が終わり次の日から俺達の授業は始まった。   クラスはAとBの50人ずつに分かれたクラスで俺は勿論Aだった。   1時間目は約2時間で、1日5時間目まである。   10時間の勉強…   9時から授業が始まり休み時間を入れて大体夜8時には終わる。   授業内容は様々で計算から政治まで、色々な時間割りがあった。 体育や家庭科なんていう授業はなかったがな…     ノートは鉛筆なんかで書かないで全てノートパソコンで   このノートパソコンは各自に与えられていて、自分の部屋に持ち帰り自主学習もできた。   授業はサボっても何も言われない、与えられた宿題を済ませればあとは自由だった。   『まるで大学だな…』   まわりのみんなは物静かな奴ばかりでいい…   『ねぇ…高瀬一馬君…だよね?』   パソコンを打っていた俺は手を止めて、声をかけてきた女の子を見る。   髪は黒のサラッとした感じの長い髪、小柄でとても華奢な子だった。   『西条…だっけ、なに…?』   『あ…ちょっとわからない問題があって…ここなんだけど…』    西条がもってきたパソコンを開き、そこに映る計算式をカタカタと打って解いていく…   『…ここの√は初めに消さないと……それでこのxをここに移動させて代入したら…』   カタカタと説明しながら答えを出す。   『あぁ…本当だ、私ここを間違ってたんだ…』   西条はニコっと微笑む、その笑顔を見た俺は少しドキっとした…。   綺麗な子だな…     『流石高瀬君、入学推薦きただけはあるわ…』   『西条は…一般入試か?』   俺の質問に西条はキョトンとしていた。   『やだな高瀬君…入学推薦は各科の代表だけに届くのよ?高瀬君は国に選ばれた学業学科代表なんだから、ましてや学校推薦なんてここじゃあいくらいい学校にいても意味がないの…』   『…?』   『ここの入試問題は全て東大レベルなの、その入試問題で平均80点以上の生徒だけがここに入れるの…ここを受けた中学生は全国で5000名よ』     5000名の中から99名の中学生が受かった…   俺はその数の中学生の中から選ばれた1名…      
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