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終業のベルが鳴る。
私は隼と一緒に学生が出るのを待つ。
「碧、今からバイト?」
「うん、一旦マンション帰ってから行くけどね。」
「ふーん…9時までだろ?じゃあさ、駅から一緒に帰んないか?」
「えっ…?」
「俺、ずっと、碧のこと心配だったんだ。結構危ないだろ、あの辺。だから」
「ありがとう、でもいいの。美波さんに悪いし。」
「別に遠慮する必要は…」
「ううん、隼がそう思ってくれててすごく嬉しいよ。」
「じゃあ…」
「いいの、いいの…。」
「碧…?」
「ごめん、またね隼!」
私は逃げるように隼から離れた。
分かってるの、隼が私のことを大切に思ってくれてるって。
そう、美波さんと同じぐらいに…
あるいはそれ以上に…
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