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「おー、そうだったな。それじゃあ実習室まで行くぞ」
あっけらかんとした様子で神谷葉子は三人に移動を促す。
先ほどまでの不機嫌さはなんだったのか?と誰もが思うほどだ。
「先生、なんでさっきまで不機嫌だったの?」
流石は七瀬澪。
思った事は即座に口にする。
「あぁ、あれか?昼休みに錬金術に失敗したのと、六時間目の授業で調子に乗った一年生をシメたからだ。さすがにお前達の事だけで一日中怒りはしないさ。疲れるからな」
「そうっすか…」
俺たちの心配を返してくれ。
そう言いたげな表情で空は再びため息を吐いた。
これから先、おそらく彼は何度もため息を吐くことななるのであろう。
神谷葉子が身近にいる限りは。
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