第一章

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「おー、そうだったな。それじゃあ実習室まで行くぞ」   あっけらかんとした様子で神谷葉子は三人に移動を促す。 先ほどまでの不機嫌さはなんだったのか?と誰もが思うほどだ。   「先生、なんでさっきまで不機嫌だったの?」   流石は七瀬澪。 思った事は即座に口にする。   「あぁ、あれか?昼休みに錬金術に失敗したのと、六時間目の授業で調子に乗った一年生をシメたからだ。さすがにお前達の事だけで一日中怒りはしないさ。疲れるからな」   「そうっすか…」   俺たちの心配を返してくれ。 そう言いたげな表情で空は再びため息を吐いた。 これから先、おそらく彼は何度もため息を吐くことななるのであろう。 神谷葉子が身近にいる限りは。
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