6人が本棚に入れています
本棚に追加
「話していても終わりませんよ?それじゃあやってしまいましょう」
未咲は自身のマナを使ってバケツに水を張る。
彼女の属性は水。癒しを得意とする涼しげな属性。
続けて彼女はゴムを取り出し、長い髪を後ろで束ねた。
そして、その姿を見て興奮した馬鹿が一人。
「委員長!?なに、イメチェン?」
「あ、いえ、掃除をするなら邪魔かと思いまして…」
「あのさ、ちょっとでいいから眼鏡外してみない?」
「眼鏡…ですか?」
少しためらいながらも未咲は黒縁眼鏡を外し、それをポケットへとしまう。
すると、おとなしそうな真面目少女はどこへやら。
現れたのはクールな雰囲気を纏う大人な女性。
ポニーテールがよく似合っており、街を歩けば男の視線を集めることだろう。
「イイ、イイよ委員長!」
「『い』って言い過ぎ。それからテンション上がりすぎだよ。…でも、これはボクもかなり驚いたかも」
「あの、眼鏡がないのでよく分からないんですが…」
少し照れくさそうにする未咲。
やはり根は真面目で内気なのか、自分の容姿について褒められる事には慣れていないようだ。
最初のコメントを投稿しよう!