第一章

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「話していても終わりませんよ?それじゃあやってしまいましょう」   未咲は自身のマナを使ってバケツに水を張る。 彼女の属性は水。癒しを得意とする涼しげな属性。 続けて彼女はゴムを取り出し、長い髪を後ろで束ねた。 そして、その姿を見て興奮した馬鹿が一人。   「委員長!?なに、イメチェン?」   「あ、いえ、掃除をするなら邪魔かと思いまして…」   「あのさ、ちょっとでいいから眼鏡外してみない?」   「眼鏡…ですか?」   少しためらいながらも未咲は黒縁眼鏡を外し、それをポケットへとしまう。 すると、おとなしそうな真面目少女はどこへやら。 現れたのはクールな雰囲気を纏う大人な女性。 ポニーテールがよく似合っており、街を歩けば男の視線を集めることだろう。   「イイ、イイよ委員長!」   「『い』って言い過ぎ。それからテンション上がりすぎだよ。…でも、これはボクもかなり驚いたかも」   「あの、眼鏡がないのでよく分からないんですが…」   少し照れくさそうにする未咲。 やはり根は真面目で内気なのか、自分の容姿について褒められる事には慣れていないようだ。
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