1‐いち
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次に私が目を開けたときにはもう、目覚まし時計の努力虚しく最初に設定していた時間より短い針が二周り程進んでしまっていた。 出来れば予定の時間通りに起きたかったけれど仕方がない。 布団の魔力に勝てなかった私の所為だ。 なにも纏っていない私の無防備な身体にふかふかの布団はとてもよく馴染む。 だから魔力にも惑わされ易いのだろうが幸せの時間には勝てない。 結局、次の日も私はなにも身に纏わず布団に抱かれにゆくのだ。
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